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企業再生

倒産の前に登記をしておくように

私は、古くからの友人から自宅の土地・建物を買ってほしいと言われて、代金を渡しましたが、登記を移転させずに放置していました。今般、その友人が破産をし、破産管財人から、私が買った土地・建物は、破産管財人が換価するから、あなたのものではない、と言われましたが、そんな横暴な話があるのでしょうか?破産管財人と言っても、友人の代理人みたいなものではないですか?

 

1 結論

  あなたは、破産管財人に対して、不動産の所有者であることを対抗できません(民法177条)。したがって、破産管財人に土地・建物を引き渡す必要があります。

 

2 理由

  破産管財人は、破産者の地位をそのまま引き継いだものではなく、破産債権者の利益のために独立の地位を与えられた破産財団の管理機関にあたりますから、破産手続開始決定前に対抗要件(登記)を備えないと、破産管財人に対抗できません。

  登記は代金支払時にすぐに移転しておいてもらわなければならないのです。

 

3 判例

  最高裁昭和48年2月16日判決では、土地賃貸借契約について対抗要件を備えていなかったケースで、土地を借りていた方を敗訴させました。


※ 民事再生について
 ちなみに、上記友人が、民事再生手続を開始した場合も、当該友人(再生債務者といいます。)に対抗できなくなる、という判例が近時、大阪地裁で出されました(大阪地裁平成20年10月31日判決)。
 控訴されていますので、今後結論がどうなるかは不明ですが、破産と同様の結論になると思われます。破産よりも釈然としないと思われるでしょうが、登記は備えておくものだと肝に銘じておくべきでしょう。

 

民事再生手続をとれますか?



私の会社は、20年続いた会社で従業員が20名います。

不動産投資の失敗により、銀行や信用金庫からの借入金が満足に返済できず、早晩手形の不渡りを出してしまいそうです。

破産も考えましたが、従業員が不憫なので何とか会社を存続させたいと思います。

民事再生手続はとれないでしょうか?

 

民事再生手続は再建型の手続と言われています。

 

民事再生手続にもいろいろな手法があり、大きく分けると、

    自力再建型

    スポンサー型

があります。

 

    自力再建型

は、不良債権が処理できれば収益をあげ続けていくことができる場合に

選択できます。スポンサーが見つからない場合にやむなく①をとることもあります。

 

    スポンサー型

施設に魅力があったり、技術力に確固たるものがある場合には、スポンサーが

現れる場合もあります。

 

自力再建型は、再生手続中の資金繰りをいかに確保していくか、

という重大な問題があります。

信用を失っているからです。

 

これに対し、スポンサー型は、スポンサーがバックにつき、信用を得ることができますので、

再生も比較的容易となります。

 

その意味で再生手続を開始する前に、水面下でのスポンサー交渉は不可欠なのです。

 


仕入れ先の倒産


私の会社は、ある会社から
商品を毎月仕入れ、販売していました。
ところが、
仕入先の会社が突然倒産し、
破産申立代理人と名乗る弁護士から
商品の代金100万円を支払えと請求が来ました。
私の会社は、
いつも人気のない売れ残り商品を仕入先に返品していましたし、
代金の値引き交渉をしていましたので、
額面通り100万円を支払うのは納得がいきません。

100万円の支払いに応じなければいけないのですか?


結論から申し上げると、
100万円の支払いに応じる必要はありませんが、
どれくらい減額できるかは、交渉次第だと言えます。

 まず、代金の値引き交渉についてですが、
毎度値引き交渉をしていたなら、
仕入先とは売買代金額が決められていなかったことになります。
したがって、額面100万円の請求にすんなり応じる必要はありません。

次に、返品ですが、これは難しいといえます。
倒産会社がいらない商品の返品に応じることは、まずありません。
返品在庫を抱えても売却先はありませんし、
仮にあっても買い叩かれるのがオチだからです。
比較的堂々と返品が要求できるのは、「委託販売」の場合です。

薬品の売買では「委託販売」の形式が多いのですが、
これは、小売業者が委託を受けて卸売業者の商品を店舗で販売するという契約です。
卸売業者からすると、小売業者の店舗を間借りしているようなイメージです。小売業者は卸売業者から商品を預かっているに過ぎないので、返品を要求できるのです。
したがって、委託販売の契約書があれば
これを提示して商品の返品を要求できることになります。
仮に倒産会社(又は破産管財人)が返品を拒む場合には、
代金を大幅に減額するよう交渉すれば良いと思います。

「委託販売」の契約書を取り交わしていない場合は、
実態が「委託販売」だと主張しても主張が通らないかもしれません。

取引の実情に合っていない請求が来た場合には、
とりあえずは1度ご相談頂いた方が無難であろうと思います。

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