慰謝料の目安とは?
「行列のできる相談所」などの法律番組では,よく,慰謝料がとれるかどうかがテーマになることが多いです。
コメントをされる弁護士さんは,この事案なら慰謝料はとれる・とれない,とコメントしますが,慰謝料がとれるかとれないかは,とても微妙なこともあり,また,とれるとしてもいくらになるかは断言できないというのが実際です。
しかし,慰謝料額がいくらになるか推定ができる分野があります。それは,交通事故の事案です。
交通事故の場合,基準となる算定表があるため,特殊事情が無い限り,概ね算定表に沿った解決がされます。
たとえば,事故をして,怪我をしたということだと一番重要なのは,入院・通院期間です。
これらのデータが重要な指標になり補助的に怪我の程度が考慮されることになります。
算定表を見れば,入院期間の月数と通院期間の月数によって慰謝料の目安が「●円~●円」と分かります(そのように書いてあります。)。
その上で,怪我の程度が小さいと下限になり,大きいと上限に近くなる,といった具合です。
この交通事故の慰謝料の基準は,交通事故以外の怪我に関する慰謝料でも適用されます。
慰謝料金額が皆目見当がつかない,というときには,交通事故の算定表を基準にすると,加害者被害者の納得が得られるものと思います。
・・・悩ましいのは,怪我をしたのに,病院に行かなかった場合です。通院期間ゼロのため,慰謝料はごく僅かな金額になってしまう可能性があります・・・。