隣の土地からの土砂流入
地方の土地だと,きちんと造成がされておらず,手つかずの崖が含まれる土地があります。
こうした土地はリスクがあるので,購入には慎重になった方がよろしいです。
というのも,その崖から隣地に土砂が崩れ落ちたり,隣地から土砂が流入しないように擁壁の設置を求められたときに,思わぬ負担が発生するからです。
自然のままの崖であるからと言って,自己の所有物が隣地の住人に迷惑をかけてよいわけがありませんから,崖から隣地に土砂が流れ出た場合には,隣地所有者から,土地所有権に基づく妨害排除請求がされてしまいます。
また,未だ土砂が流出していなくても,台風等で土砂が流出する高度の蓋然性がある場合には,妨害予防請求がされることになります。
崖崩れの防止工事はかなり高額になってしまう可能性があるため,崖がある土地を購入することは大きなリスクがあります。
値段が安いからと言って飛びつかずに,慎重に土地を選んで頂きたいと思います。
投稿日:2014年5月01日 17:05|カテゴリー:弁護士の役立つ情報