名古屋・大垣の弁護士事務所。離婚、相続・遺言、不当解雇、債務整理、契約書作成、刑事事件、取引紛争、渉外法務などの法律相談。

片岡法律事務所
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名古屋の弁護士Q&A

財産分与の対象は増加分

【財産分与の対象は増えた分】
私と夫は,離婚することには了解したのですが,財産分与をどうするかもめています。
私としては,今ある財産を均等に分けるのが筋だと思っていますが,夫は結婚前にあった財産を考慮しないのかと言って均等に分けることを拒否しています。
どうしたらよいでしょうか?

【ご回答】
1 財産分与の対象は婚姻開始から別居までに増加した財産
財産分与の対象は,夫婦が婚姻してから(それよりも前に同居を開始していたならば同居開始から)別居までの間に増加した財産です。これを特段の事情が無ければ2分の1ずつをするというのが原則です。
たとえば,夫婦二人の財産が婚姻時300万円であり,別居時に900万円だったとすると,増加分600万円が財産分与の対象となります。
但し,増加した原因として相続や贈与があったなどの特殊事情がある場合にはややこしいので弁護士に相談するのが無難でです。

 

2 ご相談者のケース
本件では,夫の側の言い分が正しいということになります。
早く財産分与の問題を解決するためには,結婚した時の財産の洗い出しをし,別居時までにいくら増加したかを明らかにするのが良いと思います。そして増加分を均等に分けるというのが筋でしょう。

離婚に伴って変わる氏・変わらない氏

夫から離婚を求められています。離婚自体についてはいいのですが,私や子供達(連れ子もいます。)の氏が変わるのには抵抗があります。離婚後の氏の変更について,教えて下さい。

 

(ご回答)
妻の氏:

原則として,婚姻前の氏に戻ります。但し,離婚から3か月以内に市区町村役場において,婚氏続称の届出をすることで,婚姻中の氏を名乗り続けることができます。また,3か月後であっても特別な事情がある場合には,婚姻前の氏への変更を家庭裁判所に申し立てることができます。

 
子の氏:

原則として,婚姻時の氏のままです。親権者となった子の氏を変更するためには,家庭裁判所に子の氏の変更許可審判を申し立てる必要があります。

 
連れ子の氏:

夫と連れ子とが離縁することになった場合には,原則として,連れ子の氏は直前の氏に戻ります。但し,縁組が7年続いているような場合には,市区町村役場への届出によって縁組時の氏を名乗り続けることは可能です。

別居時の生活費はいくら渡せばいいでしょうか

私は会社役員ですが,現在,妻と別居しています。子供を養育している妻から生活費を請求されていますが,いくら払えばいいのでしょうか。インターネットで調べると算定表がありますが,自営業と給与所得者と分かれていますが,私のような役員はどちらにあたるのかよく分かりませんので教えて頂きたいと思います。

 

(結論)
夫が妻に渡すべき生活費については,算定表があり,夫と妻の年収,妻が養育している子の数や年齢が分かればおおよその計算が可能です。算定表は,下記のアドレスを参照して下さい。

 

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/index.html

 

生活費を支払うべき側の年収を縦軸でチェックし,生活費をもらう側の年収を横軸でチェックし,両方を延長して重なるマスが支払うべき生活費になります。なお,「婚姻費用」とは妻と離婚していない場合,「養育費」は妻と離婚している場合ですので,ご注意下さい(婚姻費用は配偶者の生活費も含みますので,婚姻費用>養育費となります。)。
なお,会社役員の役員報酬ですが,これは,「給与」に該当します。
算定の際には参考にして下さい。

離婚について知っておくべき基本

離婚に伴って知っておくべきことがあったら,ざっと教えてもらえませんか?

◆離婚と財産分与
離婚の際に問題となることが多いのが,財産分与です。
法律では,離婚した場合,相手に対して財産分与の請求をすることができる,と定められています(民法768条1項)。
財産分与の請求とは,基本的には,これまで夫婦二人で共同して形成してきた財産の清算をしましょう,というものです。
ですから,たとえ離婚の原因を作ってしまった場合(たとえば不倫した場合)であっても,財産分与の請求はできますので,あきらめないようにして下さい。
ただし,離婚が成立してから2年経過してしまうと,請求できなくなってしまいますので,注意が必要です(同条2項)。

 

◆財産分与の流れ
財産分与を行うまでには,
①財産分与の対象となる財産を確定する。

②対象となる財産の評価額を確定する。

③どのような割合で分割するかを確定する。
という作業が必要です。

 

◆①財産分与の対象となる財産を確定する。
(1)財産分与の対象となる財産
財産分与の対象となる財産は,夫婦の共有財産です。
夫婦のどちらか一方の名義になっている財産であっても,婚姻中に夫婦の協力により取得した財産であれば,原則として夫婦の共有財産とみなされます。
不動産,預貯金,車,美術品,株式など,手許にある財産のみでなく,将来支給される予定の退職金,生命保険の積立金のように,手許にない財産も財産分与の対象となることがあります。
また,プラスの財産のみではなく,借金などのマイナスの財産も,財産分与として考慮されます
(2)財産分与の対象とならない財産
結婚前から所有していた財産,結婚後に相続により取得した財産などは,夫婦の協力によって形成された財産ではないので,原則として財産分与の対象にはなりません(特有財産といいます。)。
しかし,特有財産であっても,その維持に相手方が協力したと認められる場合には,財産分与の際に考慮されます。
結局のところ,財産分与の対象になるかどうかは,それぞれのご夫婦の事情によって判断されるということになります。

 

◆②対象となる財産の評価額を確定する。
預貯金の場合には,評価するまでもなく金額を確定することができますが,不動産や非上場の株式等の場合には,その評価額を確定する必要があります。
評価の方式について明確な決まりはありませんので,たとえば不動産の場合には,固定資産税評価額,路線価額,不動産業者の査定額など,さまざまな方法による評価が考えられます。

 

◆③どのような割合で分割するかを確定する。
分割割合は,原則として,財産の形成に対して,夫婦それぞれがどれくらい貢献したか,という点に基づいて判断されます。
最近は,共働きの夫婦ではなく,一方が専業主婦の夫婦の場合でも,2分の1ずつの割合で分割するという例が多いです。

 

◆きちんと財産分与をしてもらうために
財産分与の流れは以上のとおりですが,明確な基準がない点も多々あり,ご家庭の事情や,ご夫婦のご職業,財産の種類などによって,問題となる事項は千差万別です。
きちんと財産分与をしてもらうために,まずは法律の専門家である弁護士にご相談いただければと思います。

不倫慰謝料を一人で負担しなければならないか?

私は,妻子ある男性と交際していましたが,奥さんから,慰謝料請求をされました。
悪いことをしていたというのは分かるのですが,私だけが責任を負い,男性が何の責任も負わないというのは納得がいきません。
男性にも責任を負担してもらえるのでしょうか?

1 結論
あなただけでなく,男性も共同不法行為者として,責任を負います。
したがって,奥さんに慰謝料を支払った場合は,男性に対してその一部を求償することができます。

 
2 理由
奥さんは平穏な家庭生活を害されているので,あなたに対して慰謝料請求することができますが,男性はあなたと共同して,奥さんの平穏な家庭生活を害しています。
よって男性も共同不法行為者として,奥さんに対してあなたとともに不真正連帯債務を負担すると言えます。
あなたが奥さんに慰謝料を支払った場合,あなたは男性の分を肩代わりしたことになるので,男性に対して支払った慰謝料の一部を求償することができます。

 
3 判例
横浜地裁平成4年12月10日判決は,妻子ある男性と交際していた女性に対し妻が慰謝料を請求した事案(妻は男性を宥恕した)ですが,
「右各事情に加えて、その他本件において認められる一切の事情を考慮すれば、本訴において認容すべき慰謝料額は金五〇万円をもって相当と認める(ところで、原告の被った精神的苦痛に対しては、一郎も不法行為に基づく損害賠償債務を負うことが明らかであるところ、被告の義務と一郎の義務とは重なる限度で不真正連帯債務の関係にあって、いずれかが原告の損害賠償債権を満足させる給付をすれば他方は給付を免れ、給付をした者は他方に対して負担割合(本件においては、一郎の負担割合は少なくとも二分の一以上と認められる。)に応じて求償することのできる関係にある、と解される。)。 」
と述べて,慰謝料請求を支払後に,女性が男性に対して求償することができるとしています。

判決で離婚となった場合の離婚届手続

このたび,離婚判決を頂きましたが,役所にどのように届出をしていいか分かりません。教えて下さい。

離婚判決が確定してから10日以内に離婚の訴訟を申し立てた側(原告)が
住所地の市区町村役場に、届出を行う必要があります。

 
その際,必要な書類は,
・離婚届書 1通(証人欄の記入は不要です。相手方の署名等ももちろん不要です。)
戸籍謄本 1通(本籍地市区町村に届出する場合は不要です。)
・判決書謄本および確定証明書(これは,弁護士で取り付けます。)
です。

 
・届出人(申立人または訴えの提起者)の印鑑
・国民健康保険被保険者証,国民年金手帳など,身分証明書類も持って行くべきです。

 

念のため,お住まいの市区町村の役場にお問い合わせ頂ければ幸いです。

財産分与や慰謝料請求の期限は?

私は、夫に不倫がばれて、夫と離婚することになりました。
しばらくは実家にいたのですが、今は一人暮らしを始め、勤め始めました。
ある人から、不倫をしていても、財産分与は認められるはずだと言われました。
もう離婚から2年半が経過していますが、今から、請求することは可能でしょうか?

1 不倫をしていても財産分与は認められます
まず、財産分与は、それまで二人で築いてきた共有財産を分割する手続ですから、不倫をしていようが、いまいが、財産分与ができることは間違いありません。
したがって、あなたも、財産分与の請求ができました。

 

2 財産分与の除斥期間は2年です
しかし、離婚成立から2年が経過すると、財産分与は請求できなくなります(民法768条2項)。
これは、除斥期間といわれていますが、その期間が過ぎると何があっても請求できなくなるものと考えて頂きたいと思います。
あなたの場合、2年半が経過していますので財産分与は残念ながら請求できないのです。

 

3 離婚慰謝料請求の時効は3年です
あなたが不倫したことを元の旦那さんが知っている場合、旦那さんから離婚慰謝料を請求される場合があります。
その場合の時効は3年です。財産分与の2年よりも長いのです。
したがって、財産分与を請求したためにかえって慰謝料請求を受け、100万円~300万円程度(事案によりますので、明確なことは申し上げられません。)の損害賠償をしなければならなくなる可能性があります。
どうぞ気をつけて下さい。

財産分与と退職金(行列のできる法律相談)

1 先日、行列のできる法律相談を見ていて、大変驚きました。
以前は、よく見ていた番組で、私も弁護士として、妻の前でコメントをしていましたが、回答者間でも まちまちの結論が出るし、私の答えとも食い違い、余り愉快ではなく、最近はほとんど見なくなりました。
とはいえ、島田新助とタレントや回答弁護士の掛け合い部分は面白く、たまに見ることがありました。

 
2 先日たまたま見ていた、設定テーマの中に、退職金が財産分与の対象になるかというものがありました。
実務上では、離婚に関してある程度詳しい弁護士なら当然知っていることなのですが、4人の回答弁護士の答えは、財産分与の対象になるとするものが2人、ならないとするものが2人で、結論として財産分与の対象になる確率は40%という答えでした。

 
3 しかし、これはかなり酷い内容です。私は必ず、退職金請求権は財産分与の対象に加えています。この点につき判例もあります。

 
4 近い将来に退職金が出る事が確実であれば、財産分与の対象となることは、誰でも理解できます。ところが、退職までには間があるケースでは、勤務先の退職金規定では退職金が貰える事になって いる場合でも、本当にその金額がもらえるか不確かな場合はあり得ます。
倒産するかもしれない、リストラされるかもしれない、退職金規程が変わるかもしれない、等確かに不確定要素があるからです。

 
5 この点につき、古くは判例も、退職までまだ間があり、退職金の受給に関して不確定要素が多い場合には、財産分与の対象とはならないという立場をとっていました。弁護士もそのように考えてきました。

 
6 退職金は給料の後払いなので、夫婦共有財産の分割を認める財産分与制度の本質から考えて、財産分与の対象にならないと本来おかしいのです。
但し、将来受け取るとしても、まだ手にしていない退職金をすぐに支払えと言うのはおかしいわけで、名古屋高等裁判所で、平成12年12月に、「夫の定年退職まで8年余りあり、退職手当の受給に ついて確実ではないので、定年退職時に貰える予定の退職金の額を、現時点での財産分与に含める 事はできないが、将来、夫が退職して、現実に退職金を受給した時に妻に対して財産分与として支払 え」という内容の判断が出されました。

 
7  この判決の原審である名古屋地方裁判所では、実は定年退職時に貰える予定の退職金の額を、現時点での財産分与に含める内容だったのです。
実は、私は、この男性から相談を受け、確かに名古屋地方裁判所の判決はおかしいと思い、全面的 にバックアップして、名古屋高等裁判所の判決が出されたのです。

養育費はいくらもらえますか?

夫と別れることになったのですが、子供を2人抱えており、夫から養育費をもらう必要があります。
夫は、実際に養育にかかる費用は2人併せても9万円程度であり、それ以上払うつもりはないと言っています。
しかし、高給取りの夫ならもう少し出してほしいのですが、どうしたら良いでしょうか?

養育費は、それぞれの年収によって決まります。
その算定方法につきましては、次の図を見て下さい。
養育費の算定表(PDF)

 

この図の見方ですが、
まず、子供が何人か、子供の年齢がいくつかで表を決めます。
次に、養育費を支払う方の年収がいくらか(縦軸)
支払われる方の年収がいくらか(横軸)見ます。
縦軸と横軸が重なり合ったところが、養育費の相場となります。
特殊性は基本的に考慮されないと思って差し支えないと思います。
上記図に基づいて、算定した養育費を夫に示してみてはどうでしょうか?
もし、これに夫が応じない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てるなどした方が良いと思います。

離婚のときにもらえるものって何ですか?

結婚してから10年ですが、夫が浮気をしているようです。
愛想が尽きましたので離婚したいと思っていますが、
専業主婦ですし子供もいますので、
離婚後の生活が心配です。
夫からどんな補償をもらえますか。

離婚の際に夫から取得できるものとしては、
①財産分与
②慰謝料
③養育費
④年金分割
が挙げられます。

 

まず、①財産分与ですが、
夫婦が結婚後に二人で築き上げた共有財産を分けるものです。
絶対ではないですが、おおむね共有財産は2分の1ずつに分けられます。

 

次に、②慰謝料ですが、
まず、相手側に離婚に至る原因があったかなかったが問題になります。
その原因が証明されないと、請求できません。
したがって、浮気を主張するにも動かぬ証拠が必要です。

 

③養育費については、
自分と相手の年収を比較して、
又、子供の数に応じて
金額が決められています。

 

④年金分割
これは、
結婚から離婚時までの期間に対応する年金(基礎年金部分を除く)を
分割するもので、その割合は2分の1と決められています。

 

以上のように、補償は様々ですが、具体的な金額は
個々の事案に応じて千差万別ですので、
専門家との相談が必要となります。

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