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片岡法律事務所
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名古屋の弁護士Q&A

弁護士会への懲戒申し立てについて教えてください

私は、甲株式会社に損害賠償請求をしたいと考え、A弁護士に委任しました。

しかし、その後の連絡がないため、問い合わせたところ、「難しい事案なので検討中です。」と言われました。
次に問いあわせした時には、相手方に内容証明郵便を出して、交渉している、との返事でした。
次に問い合わせたら、もうすぐ解決できそうだと言われました。

しかし、依頼して8ヶ月経過しても報告がなく、弁護士と連絡が取れなくなりました。
やむを得ず、直接甲社に問い合わせたところ、全く交渉していないことが判明しました。
私は、弁護士会へ懲戒申し立てしたいと思いますが、どのような流れになるでしょうか。

ご回答
弁護士に対する懲戒処分の事例が、時々新聞やテレビで報道されることがあります。
今回の事例では懲戒申し立てされてもやむをえないと思われます。

ところで、弁護士に対する懲戒には4種類があります。
1.戒告
2.2年以内の業務停止
3.退会命令(弁護士の身分を失います。)
4.除名(弁護士の身分を失い、3年間は弁護士となる資格も失います。)

弁護士に対する懲戒の請求は、事件の依頼者だけではなく、相手方や、その他の人でもできます。その弁護士等の所属弁護士会に請求します。

ところで、以前、ある弁護士が、テレビ番組で、光市母子殺害事件を担当した弁護士らに関して、不当な弁護活動をしたと思うなら、どんどん弁護士会へ懲戒請求すればよい、と発言したことがありました。これをきっかけに多数の懲戒請求がなされ、騒動になったことがありました。

本来、懲戒請求は濫用されるべきではなく、最高裁の判例によれば、「懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠く場合に、請求者に故意か過失があるなど、懲戒請求が相当性を欠くときには、不法行為となる」と判断しています。

さて、懲戒手続きの流れは次の通りです。
懲戒の請求があると、弁護士会は綱紀委員会に事案の調査をさせ、綱紀委員会は、懲戒委員会に事案の審査を求めることが相当かどうかを議決します。綱紀委員会の調査は、非公開で行い、弁護士会内部の手続きなので、仲間内でかばい合うのではないか、という不安を持たれたかもしれませんが、そのような心配はないです。ただ、結論が出るまでには、かなり長い期間がかかり、懲戒相当の議決が出されるまでに1年半を要したことがあります。また、途中で調査の進捗状況を問い合わせても、答えてもらえません。

さらに、懲戒相当の議決が出てから、懲戒委員会の議決が出るまでにも、担当した事例で11ヶ月近くを要しました。ただ、綱紀委員会、懲戒委員会の各委員も、多忙な仕事の合間に、多数の案件を担当するので、責められません。なお、懲戒委員会は弁護士以外に、裁判官、検察官、学識経験者の15名で審査することになっていますが、この手続きも非公開です。

議決内容については、業務停止以上につき、マスコミ報道されています。

月刊東海財界2020年3月号掲載

※記事が書かれた時点の法令や判例を前提としています。法令の改廃や判例の変更等により結論が変わる可能性がありますので、実際の事件においては、その都度弁護士にご相談を下さい。

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