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名古屋の弁護士Q&A

相手の事情での事業用定期借地権設定契約の終了は受け入れなければいけませんか?

私は土地について、コンビニ運営会社との間で、事業用定期借地権設定契約を結びました。土地はいずれも田であったため、農地転用等の費用は借主負担、土地の宅地造成費用は貸主(地主)負担とするが、その宅地造成費用を借主が貸主に対して造成工事協力金として預けて、240ヶ月の月賦均等分割払いで返還する、と約束しました。

ところが、契約開始後14年経過したところで、この店舗の営業状態が悪いので、契約を終了させたいとの申出がありました。
この申出は受け入れなければならないのでしょうか。

ご回答

借地借家法によれば、借地権は、普通借地権と定期借地権の2つに分かれます。
そして、定期借地権は、①一般定期借地権、②建物譲渡特約付借地権、③事業用定期借地権、④一時使用目的の4つに分類されます。

そもそも、事業用定期借地権とは、事業の用途に限定して、期間を定めて事業に供する土地を借りる権利をさします。
旧借地法時代は、建物使用目的で、土地を貸すと、半永久的に戻らないと言われ、建物を撤去してもらい、土地を返してもらうことは困難でした。受け取った地代を超える、多額の立退料を払わないと、返してもらうことはほぼ不可能でした。

その結果、土地所有者は、土地を貸さなくなり、土地の有効利用がなされず、社会的にも大きな損失となっていました。そのような問題を解消するため、定期借地権が考え出されました。

定期借地権で土地を貸すと、借地契約が満了となったら土地が確実に戻ってきます。事業用定期借地権も、契約の更新がなく、契約終了時に建物買取請求権が発生せず、建物を撤去して原状に戻して、土地が返ってくるし、立退料等の金銭請求をされることもありません。土地所有者は、長期にわたって安定した収入を得られ、メリットも大きいです。
土地の借主としては、コンビニ・スーパーマーケットのような大型店舗、パチンコ店、工場、倉庫などが多いです。

事業用定期借地権の契約には、次の要件が必要です。
① 契約期間を10年以上30年未満、もしくは30年以上50年未満にする
② 借地上の建物を事業用に限定する
③ 公正証書で契約する

ところで、いったん決めた賃貸借期間は、借主から一方的に解約できるでしょうか。
貸主は、20年間は安定的に賃料が得られるという期待はしていますので、簡単に期間内の解約を認めることはできません。このケースの契約書では、建物が滅失、著しく毀損した場合は解約申入ができる、とされていました。従って、営業内容が不調だという理由では、簡単に解約申し入れにより、賃貸借を終了させることはできないと考えられます。

借主から、営業不振店舗を閉店のため、交渉により、合意解約をすることがありますが、貸主も簡単に応じることなく、損失補償を求めるべきです。ただ、貸主が営業不振で倒産しそう等の事情を総合して、解約申し入れが認められる余地もあります。

月刊東海財界2022年7月号掲載

※記事が書かれた時点の法令や判例を前提としています。法令の改廃や判例の変更等により結論が変わる可能性がありますので、実際の事件においては、その都度弁護士にご相談を下さい。

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