法廷の警備
裁判所は,もともと争い事を扱う場所ですので,裁判所内でトラブルが発生することがあります。
幸い,当事務所が扱った件で,トラブルに発展したケースはありませんが,当事者を制止するため警察官が来るのを目の当たりにした経験はあります。
特にトラブルが起こりやすいのが,本人訴訟の場合です。
本人訴訟とは,弁護士をつけずに,事件の当事者が裁判所に出頭して手続を行う場合です。
本人訴訟では,紛争の当事者が出頭するため,感情的になりやすい傾向があります。
私も,何件か本人訴訟を担当してきたのですが,激しい性格の相手方であったり,精神疾患にかかっているような場合には,若干危険を感じることもあります。
裁判所も,事前に危険性を察知した場合には,法廷内に警備を置くことがあります。
といっても,警備服を着用した警備員を置くことはほとんど無く,ごく普通に背広を着た一般男性職員が来るだけで,他の傍聴人にまぎれています。
一応,法廷内の傍聴席に座って,当事者の動向を監視してくれていますが,緊急時に身を挺して弁護士をまもってくれるわけでもありません。
弁護士は万が一のときに備えて,逃走術・護身術を身につけておく方が無難だと思います。
もっとも,一番身につけておくべきは,そもそも危険なトラブルにまで発展しない話術・交渉術かもしれませんね。
投稿日:2014年2月06日 13:01|カテゴリー:弁護士の役立つ情報